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  3. 第112回 小鳥との住まいで気を付けること

わんだふるな住まいの知識

ペットと暮らす住まいのポイントをケーススタディでご紹介します。

no.112

犬や猫と快適に暮らすためのインテリア

小鳥との住まいで気を付けること

家庭で家族として暮らす動物と言えば、犬や猫だけでなく、インコ・文鳥といった小鳥もいますね。そこで今回は番外編として、小鳥との住まいで気を付けることを考えてみましょう。人との住まいでの配慮には、犬や猫との場合とは違った視点が必要なこともあります。

ケージの「定位置」を決める

小鳥は、居場所としてケージを使うのが一般的です。犬や猫もケージやサークルをつかって居場所を確保することをお薦めしてきました。囲われた居場所については、直射日光が長時間当たる場所や、冷暖房の風が直接当たる場所は避けること、そして落ち着かないのでヒトがよく通る動線上に配置しないという基本は、犬や猫の場合と同じですね。

犬や猫の場合、囲われた空間からは出入り自由が基本ですが、小鳥の場合はケージの中で一日のほとんどを過ごすため、その「定位置」が健康に直結します。温度変化が激しい窓際などはリスクが高い場所です。さらに、ケージが低い位置なら、ヒトが移動中あやまって蹴ってしまう事故も起こりえます。壁際の安定した場所で、人の膝の高さより上が安全です。家族の目が届きやすいリビングやその周辺が理想的でしょう。

小鳥のケージも落ち着ける部屋の隅の一角に配置。
光を調整するカバーも大切

照明時間の管理が健康を守る

体のリズムに大きく影響するため、日光だけでなく室内照明を含めて「明るい時間の長さ」を管理することが大切です。鳥は日照時間が長くなると発情が促され、メスは産卵を繰り返すことがあります。産卵は体への負担が大きく、骨密度の低下や栄養不足につながります。一日の明るい時間を10〜12時間程度に抑える必要があります。そのため、窓周りのカーテンには遮光素材が望ましいです。室内照明やテレビの光の影響もあるため、ケージ自体にも夜は遮光性の高いカバーをしましょう。

空気の安全性を最優先に

空気環境への配慮は犬や猫でも大切でしたが、小鳥の場合はさらに慎重な対応が求められます。鳥は気嚢(きのう)と呼ばれる呼吸補助器官が発達しており、空気の影響を非常に強く受けるからです。芳香剤・消臭剤・殺虫剤のスプレーが危険なのはもちろん、テフロン加工の調理器具を空焚きした際に発生するガスは、ごく少量でも鳥の命に関わります。キッチンとケージの距離を確保するとともに、換気扇の位置や部屋の空気の流れも意識しておきましょう。

清潔な空気環境は、ヒトにとっても大切です。鳥の羽毛や排せつ物に含まれるたんぱく質を吸い込むことで、咳き込むなどのアレルギー反応が起こることがあります。家族全員が健康に暮らせる環境を整えることが重要です。清掃性の高いお部屋作りに向けて、次回は「放鳥」という小鳥とのコミュニケーションタイムへの対応も踏まえて考えていきます。

profile

金巻先生(一級建築士)

一級建築士・博士(工学)・家庭動物住環境研究家一級建築士事務所 かねまき・こくぼ空間工房 主宰。

犬や猫といった家庭動物(ペット)との暮らしをテーマにした建築設計と、環境コーディネーターとして活動。適正飼養と環境整備に向けた学術研究も進めている。著書に『犬・猫の気持ちで住まいの工夫』(彰国社)、『ねこと暮らす家づくり』(ワニブックス)、など。ペット防災のNPO法人ANICE理事。東京都動物愛護推進員。H25年度日本建築仕上学会学会賞(技術賞)「ペット共棲住空間用の建材に関する研究と技術開発」

  • 「猫と暮らす住まいのつくり方」

    ライフスタイルやプランに応じた住まいの実例が豊富!猫にとっての快適ポイントや危険対策がわかる!業者選び、内装材、予算などのお役立ち情報も!

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